今日のテーマは 白い粉末 見分け方 です!
1.白い粉末の正体を探れ!
上のA~Dは上白糖,グラニュー糖,デンプン,食塩のいずれかである。
A~Dがどの粉末か分かるだろうか。
「金属の見分け方」では密度で区別したが,粉末状なので厳しい。
では,どうやって見分ければ良いだろうか。
そこで,使うのが物質に固有の性質なんだ。
いろいろな粉末の「性質」を調べることで,見分けていこう。
1.1.実験の手順
1.1.1.物質の粒の形や大きさの観察
色や粒のようす,におい,手ざわりを調べる。
それぞれの粒に特徴が見つかるかもしれません。
1.1.2.物質を水に入れたときの様子の観察
薬品さじ1ぱい分の粉末を試験管に入れる。
試験管に水を入れ,よくふって,そのようすを調べる。
「とけた。」「とけなかった。」「にごった。」「底の方にたまった。」どのような様子が見られただろう。
1.1.3.熱したときの様子の観察
アルミニウムはくの容器に,白い粉末を入れる。
ガスバーナーで加熱したときの変化を調べる。
1.2.実験の結果
粉末A | 粉末B | 粉末C | 粉末D | |
粒のようすや手ざわり | 透明で角張った形。粒は大きかった。 | 透明で角張った形。粒は大きかった。 | 粒は細かくさらさらしていた。 | 白色でつやがない。粒は小さかった。 |
水にとけるようす | とけた。 | とけた。 | とけずに白くにごった。 | とけた。 |
熱したときのようす | とけたあとこげた。 | 変化しなかった。 | こげた。 | とけたあとこげた。 |
1.3.実験の考察
Cは水にとけなかったのでデンプン
Bは熱してもこげなかったので食塩
A,Dは手ざわりのちがいからAがグラニュー糖
Dが上白糖とわかる。
1.4.まとめ
このように,物質の性質を調べることで,物質を見分けること(分類すること)ができる。
2.有機物と無機物
上白糖,グラニュー糖,デンプンは熱するとこげて,やがて炭になった。
さらに強く熱すると炎を出して燃え,二酸化炭素と水ができる。
これは,このような物質は「炭素」をふくんでいるから。
このような物質のことを「有機物」という。
有機物・・・炭素をふくむ物質。燃えると二酸化炭素を発生する。
例・・・砂糖,かたくり粉,ろう,プラスチック,木,ゴムなど。
一方,食塩や金属などは熱してもこげない。
このように,加熱しても燃えない,または,燃えても二酸化炭素を発生しない物質を「無機物」という。
無機物・・・有機物以外の物質。
例・・・食塩(塩化ナトリウム),スチールウール(鉄),ガラスなど
※ただし,例外として炭素,一酸化炭素,二酸化炭素は,無機物である。