今日のテーマは 減数分裂 です!
前回までで生殖には有性生殖と無性生殖の2つの生殖方法があることが分かりましたね。
では,次のイラストを見てみてください。
アメーバ(無性生殖)は親も子も同じように見えますがネコ(有性生殖)は親と子で色などちがいがみられます。
有性生殖(ネコ)と無性生殖(アメーバ)で,親と子の形質にちがいがあるのはどうしてだろうか。
今回は,有性生殖と無性生殖で染色体はどのように受けつがれていくのかについて学習していこう。
染色体の引きつがれ方にちがいがある
無性生殖でも有性生殖でも,生殖によりつくられた子は親の染色体を受けつぐことには
変わりはありません。
ですが,先ほどの図のような形質のちがいが見られたのは,
有性生殖と無性生殖で染色体の受けつがれ方にちがいがあるからなんです。
それぞれの染色体の受けつがれ方を見ていきましょう。
有性生殖と無性生殖の染色体の受けつがれ方のちがい
有性生殖
<有性生殖の染色体の受けつがれ方>
有性生殖では,減数分裂をしてできた2つの異なる生殖細胞の受精によって子がつくられます。
そのため,子の細胞は両方の親から半数ずつ染色体を受けつぐので,
子の形質は両方の親から受けついだ染色体にふくまれる遺伝子によって決まります。
無性生殖
<無性生殖の染色体の受けつがれ方>
無性生殖では,受精を行わずに体細胞分裂によって子がつくられます。
無性生殖で見られる体細胞分裂では,染色体が複製され2倍になった後,2等分されます。
親と子の染色体が同じになるので,親と子はまったく同じ形質になります。
無性生殖における親と子のように,起源が同じで同一の遺伝子をもつ個体の集団をクローンといいます。
クローン・・・起源が同じで,同一の遺伝子をもつ個体。無性生殖における親と子。
減数分裂
有性生殖が行う減数分裂について説明します。
生物が行う細胞の分裂のしかたには,大きく「体細胞分裂」と「減数分裂」があります。
「減数分裂」は,その名前のとおり,染色体の数がもとの細胞の半分になる細胞分裂です。
そして,有性生殖で生殖細胞がつくられるときには,この減数分裂と細胞分裂が行われます。
減数分裂・・・生殖細胞がつくられるときに行われる特別な細胞分裂。受精によって減数分裂以前と同じ数になる。
では,この減数分裂によってどのような染色体の受けつがれ方になるのだろうか。
無性生殖と有性生殖それぞれの染色体の受けつがれ方を見ていきましょう。
無性生殖と有性生殖の両方を行う生物
ジャガイモは無性生殖で子をつくりますが,有性生殖によっても子をつくります。
このように,生物によっては,有性生殖と無性生殖の両方を行って子孫をふやすものもあります。