有性生殖は,どのような生殖だろう?今日のテーマは 有性生殖 です!
有性生殖
前回は,無性生殖について勉強しました。
無性生殖とは,受精を行わない生殖のことでしたね。
無性生殖に対して,受精によって新しい個体をつくる生殖を「有性生殖」というんだ。
今回は有性生殖について詳しく勉強していくよ。
生殖細胞
有性生殖を行う生物は,生殖のための特別な細胞をつくるんだ。
それが,生殖細胞と呼ばれるものだよ。
生殖細胞…生殖のための特別な2種類の細胞。
動物では 卵と精子
被子植物では 卵細胞と精細胞
受精
2種類の生殖細胞が結合し,それぞれの核が合体して1個の細胞となることを受精というんだ。
受精…2種類の生殖細胞の核が合体して1個の細胞になること。
そして,受精によってつくられる新しい細胞を受精卵というよ。
有性生殖では,生殖細胞が受精することで新しい個体がつくられ,それが子となるんだね。
受精卵…受精によってできた新しい細胞。
動物の受精
雌がつくる卵と,雄がつくる精子とが受精して,受精卵ができる。
被子植物の受精
花粉がめしべの柱頭につく(受粉)と,花粉から,柱頭の内部へと花粉管という管がのびる。
花粉管の中には精細胞がある。花粉管は柱頭からめしべの中を進み,
胚珠へとのびていく。胚珠の中には卵細胞がある。
花粉管が胚珠に達すると,花粉管の中を運ばれた精細胞と,胚珠の中の卵細胞
が受精して,受精卵ができる。
受粉→花粉管がのびる→精細胞が花粉管の中を移動する→精細胞が胚珠の中にある卵細胞と合体(受精)する。→受精卵ができる。
花粉管の伸長の観察
① 寒天溶液をスライドガラスにたらして放置する。寒天溶液が固まったら花粉を散布し,カバーガラスをかけて顕微鏡で観察しスケッチする。
※寒天溶液は5~10gの砂糖に精製水を加えて100mlにし,この砂糖水に,寒天1~2gを加え,ガスバーナーで加熱して溶かす。
② 水の入れたペトリ皿にプレパラートを入れてふたをし,5分後に再び顕微鏡で観察してスケッチする。この操作を繰り返す。
※ペトリ皿に入れてふたをするのは,寒天が乾燥しないようにするため。
花粉管がのびているようす。
受精から個体へ(発生)
では,受精した受精卵はどうなるのだろうか。
動物の受精卵
体細胞分裂を行い,(※)胚になり,さらに細胞の数をふやし,組織や器官がつくられていく。
(※)胚とは,受精卵が細胞分裂を始めてから,自分で食物をとることのできる固体となる前まで。
被子植物の受精卵
胚珠の中で細胞分裂をくり返し,胚になる。
胚は,将来,植物のからだになるつくりを備えている。
また,胚珠は発達して,種子になる。
発生
このように受精卵が胚になり,個体としてのからだのつくりを
完成させていく過程のことを発生という。
発生…受精卵が胚になり,個体のからだが完成していく過程。